茨城県の皆様こんにちは、街の屋根やさん水戸店さんです。

本日お届けするのは、東海村で行ったスレート屋根診断の模様です。

「屋根の縁の部分が白く変色しているので見てもらいたい」というご相談内容です。
どのような状態になっているのでしょうか？早速お伺いしました(ˊᗜˋ*)/

スレート（化粧スレート）はコロニアルやカラーベストとも呼ばれ、大変普及率が高く、よく見かけるスタンダードな屋根材と言えるでしょう。

東海村のお宅は築28年、約8年前に中古住宅として購入されましたが、その際に不動産会社さんから「スレート屋根は塗装工事を済ませている」との説明を受けています。

それから特になにもお手入れはしていなかったとのことですが、ある日ふとベランダから1階の屋根を覗いた時に縁取るような変色を発見！

たしかに、ほぼ屋根一面に線状の白い変色が起こっていたら驚きますよね。
屋根材が黒っぽい色なので余計に目立ち、とても心配になったそうです(>_<｡)

白い縁は北面や南面、日陰や日向に関係なくほとんどの屋根材の縁に発生しています。

なぜこのように縁だけが変色したのでしょうか？
答えはすぐ分かりました(  •̀ᴗ•́  )

スレート屋根材の重なった部分には、元々ごくわずかな隙間があります。
この箇所は水の抜け道になり、屋根の中に雨水が滞留しないような作りになっています。

スレート屋根のメンテンスに定期的な塗装は欠かせませんが、そのまま塗り替えをした場合、塗料が乾燥すると隙間が塞がれてしまうのです(°□°; )

このような事態を防ぐために、「縁切り」という作業がとても重要になります。
しかしこちらのお宅では、縁切りがほとんど施されていない状況でした！

【縁切り（えんぎり）】　隙間を塞いでしまった塗膜を切り、雨水の通り道を確保する作業のこと。

【縁切りの方法】　以前は塗装の後に、塗膜カッターで屋根材ごとに切込みを入れていましたが、現在は「タスペーサー」と呼ばれる専用の部材を差し込み、隙間を確保しています。

関連記事➤タスペーサーの重要性、縁切りでスレート屋根の雨漏りを防ぐ

屋根塗装時に縁切りがされていない場合、屋根下の内部に溜まった水分が滞留し、縁部分を白っぽく変色させることがあるんです。

塗料で埋まった屋根材の隙間にごく小さな穴が空いています。
自然にできたものだと思いますが、そこからわずかな雨水が排出された形跡が見られました。

また、変色以外にも、溜まった水の影響で屋根材が脆くなって欠け、基材が露出した場所があちこちで認められました(_ _。)

次に屋根調査をしていて気になったのが「三つ又棟板金」です。

スレート屋根の頂点には必ず棟板金が設置されていますが、寄棟屋根のお客様のお宅は3方向の棟が重なり合っている形状です。

コーキングがほどんど剥がれてしまった三つ又棟板金は、錆が発生して腐食も進んでいます。

この状態はあまり芳しくありません…
おそらく、棟の下地となっている内部の貫板にも影響が出ているはずです(-_-;)

3方に伸びた棟もそれぞれ点検をしたところ、幾つかの箇所で棟板金を貫板に固定する釘に緩みや抜けが見つかりました。

一度抜けてしまった釘を、もう一度固定することは簡単ではありません。
飛散等、後々大きな破損に繋がる前に適切な対処が必要となります。

関連記事➤棟板金の飛散がご心配な方へ、棟板金交換工事でお悩み解決！

屋根診断の結果を踏まえ、お客様には二通りのご提案をいたしました。

①屋根塗装
スレート屋根材自体に破損があまりないため、再度塗装を行いながら縁切りし、正常な塗膜を復活させる。
ただし棟板金の補修は必要で、下地である棟木からの交換が望ましい。
関連記事▶街の屋根やさん水戸店の屋根塗装・外壁塗装

②屋根カバー
屋根カバー工事の場合は、古い棟を取り外して下地から換えるので、懸念箇所は解決。
防水シートも現在のスレート屋根の上に敷設するため、雨漏りの心配のない健全な屋根になる。
関連記事▶古い屋根に新しい屋根を重ねて施工する屋根カバー工法

あくまでもこちらは調査に基づいた当店の見解です。

今回の現場屋根材である化粧スレートの凡その耐用年数は20年～30年前後です。

屋根塗装でもうワンクール凌ぐか？今回のタイミングで改修工事に踏み切るか？
お客様のお考えやご予算もありますので、丁寧にご相談させていただく予定です(˶ᵔ ᵕ ᵔ˶)