水戸市での屋根ガルバリウムカバー工法で学ぶ!
水戸市の皆様こんにちは、街の屋根やさん水戸店です。
今日は、『水戸市での屋根ガルバリウムカバー工法で学ぶ!』と題し、昨今ご相談いただく機会が最も多い、ガルバリウム鋼板屋根材を使ったカバー工法を水戸市の現場の様子を交えながら紐解いていきたいと思います。
ガルバリウムカバー工法とは
【そもそもガルバリウムとは】
ガルバリウムは、ガルバリウム鋼板と言い、鉄を板状にしたものに、アルミニウムと亜鉛とシリコンの合金をメッキで覆ったメッキ合板(金属板)です。
錆に弱い金属を、アルムにウムや亜鉛やシリコンでメッキする事で酸化を防ぎ、耐久年数を飛躍的に伸ばす事が出来るのがガルバリウム鋼板です。
【カバー工法とは】
カバー工法が可能な屋根材と不可能な屋根材がありますが(後程解説)、既存の屋根材を撤去せずに、既存の屋根材の上から重ねて屋根材を葺く工法がカバー工法です。
カバー工法は屋根カバー工法のみならず、外壁などへのカバー工法も存在します。
今回の水戸市のお客様が、ガルバリウムカバー工法を行うきっかけ
街の屋根屋さん水戸店を呼んで頂いたきっかけとなったのは、照明器具に水が溜まっているのを発見したのが始まりです。
水と電気は漏電などの原因にもなるので、お客様は慌ててブレーカーを落としそうです。
現場調査記事>>水戸市で室内雨漏被害で屋根裏まで調査!防水シートの破損が原因
天井裏を調査した実際の画像です
屋根裏からの調査の結果、野地板から広範囲に雨漏りがあり、防水シート(ルーフィング)の破損が原因と判明。
既存の屋根材であるスレートコロニアルには、ガルバリウム鋼板でのカバー工法が有効的ですので、ご夫婦にご提案させて頂きお任せいただきました。
①ガルバリウム鋼板屋根材の利点
1-1 Q:ガルバリウム鋼板屋根材に比較する屋根材は?
A:皆さんが聞き覚えのある屋根材では代表的な種類は計5種類でしょうか。
①ガルバリウム鋼板:今回ご紹介する屋根材です
②粘土系瓦:素材に粘土を使用し焼かれた屋根材で日本の伝統的な屋根材
③コロニアルスレート(カラーベスト):セメント成分に繊維材料を織り交ぜた屋根材
④セメント瓦:セメントと砂を原料として作られた屋根材
⑤アスファルトシングル:グラスファイバーにアスファルトを塗布し、細かな石粒をアクリル樹脂加工した屋根材
※ガルバリウム鋼板に細かい石粒を吹き付けたジンガリウム鋼板 ←詳しくはclick
※トタン・ステンレス・銅板の屋根材もあります。
ガルバリウム鋼板屋根
粘土系瓦
コロニアル
セメント瓦
アスファルトシングル
1-2 Q:ガルバリウム屋根材は何故人気なの?
A:軽量で耐久性がありメンテナンスコストが抑えられる屋根材です。
①屋根材の重さ:耐震性
先ず重さの点から解説します。関東で言えば東日本大震災、関西で言えば阪神淡路大震災、九州の熊本地震等、日本は地震大国と言われるほど地震が多い国です。東日本大震災時は水戸市のみならず茨城県内で多くの被害が出た事を今でも覚えています。
伝統的に使用される和瓦は世界の芸術と言われる程、モダンで美しい屋根材です。
しかし、その一方で素材が粘土系の為重量があり、震災時に平瓦のズレ落ちや屋根の頂点の棟※むね(ぐしとも呼ぶ)が倒壊した住宅も多く、屋根材軽量化へ進んだ事がガルバリウム鋼板の人気の理由の一つです。
②耐久性
ガルバリウム鋼板は、アルミニウムと亜鉛が使用された金属屋根の一種で、総称としてGL鋼板と記載される事もあります。耐食性と防食作用に優れ長期にわたり錆を防ぐ素材です
錆びは進行すると穴あき破損の原因にもなるので、永年にわたり使用できる素材だとして認知されたのも人気の理由です。各メーカーで穴あき保証15年~30年等をつけているのも、お客様の背中を押す材料になったのだと思います。
③メンテナンスコストの軽減
屋根材のメンテナンスと言えば屋根塗装ですが、屋根塗装する意味は美的重視の考え方もありますが、その屋根材そのものを守る為のバリア効果を保つためでもあります。
塗装の膜が剥がれると屋根材本体が劣化し耐久性を失ってしまいますが、ガルバリウム鋼板は屋根材本体にも耐久性がある為、定期的に塗装が必要となる屋根材と比較をすれば耐久性が高い分、サイクルが長くメンテナンスコストが軽減できるのも利点です。
20年~30年でのランニングコストで比較するととても優秀な屋根材です。
1-3 Q:メンテナンスフリー?
A:メンテナンスフリー=手入れの手間が掛からないという意味です。
①セールスのオーバートークに注意していただきたいワードです。
巷では、ガルバリウム鋼板屋根材を屋根に施工すれば、半永久的にメンテナンスの必要がないと説明しているのを耳にしますが、少し語弊がある言い方です。
『何もお手入れをしなくても良い』と言う意味ではないのでご注意下さい。
街の屋根やさんでは、ガルバリウム鋼板か否かにかかわらず屋根工事後に定期的に無料アフターサービスで確認しています。
②頑丈で耐久性はありますが、何かが飛散してくれば凹みもすれば傷もつきます。
現に街の屋根やさん水戸店にご相談いただく屋根修理のご相談は、地震で曲がった!歪んだ!台風で捲れた!飛散物があたり穴が開く等のご相談も多くあります。
毎年、巨大化している台風や頻発する地震の事を考えれば、しっかりアフターメンテナンスを行う業者に施工依頼をする事が必要です。
②ガルバリウム鋼板屋根材の欠点
2-1 金属屋根なので雨音が大きい
ガルバリウム鋼板屋根材は、厚さ0.3㎜~0.7㎜で屋根材の中でも非常に薄い金属屋根材です。
その為、他の屋根材と比べると雨天時の雨音が他の屋根材と比べ大きくなるのが特徴です。
※後に解説しますガルバリウムカバー工法は、既存の屋根材へのガルバリウムカバー工法なので、音はかなり軽減する事を付け加えておきます。
物置小屋や簡易的なテラス屋根等にも使用される事の多い、このようなトタン波板を思い浮かべていただけると、雨音が少し想像できるでしょうか?
ガルバリウム鋼板屋根材は、断熱材ありorなしがあり、断熱材ありは雨音も明らかに小さくなります。
雨音が気になるお客様は、ガルバリウム鋼板に石粒を吹き付けた、ジンガリウム鋼板がお勧めです。
2-2 金属屋根特有の熱伸縮による『パキバキ』と言う伸縮音
日差しや季節による気温の変化で起こる、ガルバリウム金属屋根の熱伸縮音については、お客様によって賛否両論。
『ぜんぜん気にならない』と言うお客様が殆どですが
『凄く気になる』と言うお客様も若干数いらっしゃいます。
音にとても敏感なお客様は、金属屋根はお控えになる事をお勧めします。
※因みに我が家のお話をして恐縮ですが、殆ど気づいてもいなく、私も家族もまったく気にはなりません。
2-3 薄い屋根材なので断熱性能に期待できません
ガルバリウム鋼板自体に断熱性能は期待できません。薄い材料であるが故の特徴です。
屋根材本体自体に断熱性能を求めるもの酷な話ではありますが、お客様からすれば欠点はなるべくない方が良いと思うのも当然の欲求です。
※若干の価格は上がりますが、遮熱性・断熱性を持つガルバリウム鋼板屋根材も勿論出ています。
【屋根工事の施工内容を決めた上で、屋根材を選択するのがベストです】
【代表的な断熱ガルバリウム鋼板屋根材】
アイジー工業:スーパーガルテクト
ニチハ:横暖ルーフ
太平産業:カレッセ遮熱plus
③ガルバリウム鋼板屋根カバー工法
3-1 ガルバリウムカバー工法(ガルバリウム重ね葺き)とは
ここからは屋根へのガルバリウムカバー工法の解説になりますので、ガルバリウム鋼板の記載をガルバリウムと省略しながら書かせていただきます。
ガルバリウムカバー工法(ガルバリウム重ね葺き※かさねぶき)とは、今屋根に施工されている屋根材を剥がさずに、既存の屋根材の上から新しいガルバリウム鋼板屋根材をカバーする施工方法です。
平たんな屋根にのみ施工が可能な工法で、コロニアルスレート(カラーベスト)や軽量金属屋根等での施工が可能です。また、瓦棒屋根材やトタン系屋根材等も平たんに加工し施工できる場合がるので街の屋根やさん水戸店までご相談ください。
3-2 屋根材以外の工事費用一覧まとめ
屋根リフォームは、屋根材以外の費用も考慮しなければなりません。
屋根材以外に掛かる、一般的な内容と一般的な単価を記載いたします。
【屋根材施工以外の工事費用】
※スレートコロニアル → ガルバリウム鋼板に葺き替えた場合
①ガルバリウム鋼板屋根材 : ㎡5,800~7,000(選択商品により異なる)
②仮設足場 : ㎡¥750~¥1,300(足場の種類・シートや昇降階段の有無)
③既存屋根材撤去費用 : ㎡¥1,500~¥3,000 ☆野地板撤去は別途
④野地板施工 : ㎡¥2,000~¥3,500(素材 6・9・12㎜の厚みによる)
⑤防水シート施工 : ¥600~¥1,500(防水シートの種類 金額=対応年数)
⑥役物施工(唐草・水切り・棟・ケラバ・雨押さえ):屋根形状が複雑な程高い
⑦諸経費 : 工事代金の8%~10%が一般的
⑧廃材処分費 : 屋根材(コロニアル)廃材ノンアスベスト㎡¥400~¥700
※アスベスト含有の場合㎡¥2,000~¥3,000
【屋根リフォーム見積もり ガルバリウムカバー工法の見積もりの際の注意】
屋根リフォームを行う際の見積もり提出には現地調査が必須です。屋根の状態(特に野地板や防水シートの状態)や立地条件や屋根形状により施工内容は大幅に異なり、インターネットで出ている単価×㎡数だけでは単純に出せませんのでご覧の皆様はお気を付けください。
3-3 屋根へのガルバリウムカバー工法の最大のメリットは工事費用が安い
【既存がスレートコロニアル → ガルバリウムカバー工法を実施した場合】
①ガルバリウム鋼板屋根材 : ㎡5,800~7,000(選択商品により異なる)
②仮設足場 : ㎡¥750~¥1,300(足場の種類・飛散シートや昇降階段の有無)
③防水シート施工 : ¥600~¥1,500(防水シートの種類 金額=対応年数)
④役物施工(唐草・水切り・棟・ケラバ・雨押さえ等):屋根形状が複雑な程高い
⑤諸経費 : 工事代金の8%~10%が一般的
既存のスレートコロニアルをガルバリウム鋼板に屋根を葺き替えた場合とガルバリウムカバー工法とを比較していただければ一目瞭然!
▶屋根材撤去費用が掛からない : ㎡¥1,500~¥3,000
▶野地板施工費用が掛からない : ㎡¥2,000~¥3,500
▶廃材処分費用が掛からない : 屋根材廃材ノンアスベスト㎡¥400~¥700
※アスベスト含有の場合㎡¥2,000~¥3,000
▶諸費用は工事合計に対した割合なので、その分もお得です。
ガルバリウムカバー工法の見積もりは葺き替えと比較し、その差額は㎡約¥4,000の違いが出てきます。
100㎡の屋根リフォームでは その差額40万円以上の差額になりますので大きいですね。
3-4 アスベスト含有屋根材は処分費が高額になります。※ご参考に
事業用ゴミや廃材処分費用は年々高騰しています。また、屋根材ではアスベスト問題があります。
アスベスト含有(石綿材)が使用されていた屋根材の問題です。石綿は粘りが強く耐久性・耐火性・断熱性を兼ね備えた安価な素材の為、屋根材にも使用されていましたが石綿自体に健康被害が報告され禁止されたものです。
取り扱いに際しても、廃材処分費も高額となりますので、一つの参考にして下さい。
※詳しくは『建材のアスベスト問題について』をご覧ください。
そしてこのアスベスト問題も、ガルバリウムカバー工法が人気になる一つの要因となっています。
ガルバリウムカバー工法で屋根リフォームをご検討の皆様
どんな物にも、利点(メリット)欠点(デメリット)が存在しますが、ガルバリウム鋼板の事やガルバリウムカバー工法の事をこのコラムをお通じて少しでも皆様のご検討材料になれば嬉しく思います。
ガルバリウムカバー工法は全ての屋根に可能な施工方法ではなく、可能な屋根材であっても下地の劣化や腐食が激しい場合は不可能な場合もあります。
また、既築の屋根の施工状況によって材料も提案方法も変わってくるのが屋根リフォームです。
屋根のリフォームで一番注力すべきは、適正な提案・適正な施工・適正な価格です。
屋根ガルバリウムカバー工法でのご相談は、街の屋根やさん水戸店へご相談下さい。
最後に、下記にガルバリウム鋼板でのカバー工法事例を4例ご紹介!!
ビフォー
(ガルバリウム鋼板施工前)
施工中
(ガルバリウム鋼板施工)
アフター
ガルバリウムカバー工法完成
【街の屋根やさん水戸店が行った、ガルバリウムカバー工法の4例を御紹介】
最後までお読み頂きありがとうございました。
執筆は、街の屋根やさん水戸店 森が担当いたしました。