茨城県の皆様こんにちは、街の屋根やさん水戸店です。

本日は水戸市で完了した谷板金交換工事の模様をお届けいたします。

内縁側の天井に雨漏りが発生したため、原因の特定と修理のご相談をいただいたことが、今回の工事を行ったきっかけです。

雨漏りはどこから起こっていたのか…？
無料調査時に雨漏り箇所を特定していますので、その時の現場の様子を振り返ってみましょう<(*_ _)>

内縁側の天井に広がった雨漏りの跡です。

雨量や風向きにより発生するとのお話なので、天井裏を確認させていただきました。

天井裏に入り、雨水が漏れているであろう箇所まで梁を歩いて近付きます。

断熱材が敷き込まれた場所に大きな雨染みが見つかり、この継ぎ目を伝い雨水が内縁側の天井まで漏れ出したことが分かりました。

屋根の傾斜が交差している部分の下地が破損していますね。

おおよその見当が付きましたので、さらに屋根に登り起因となる箇所を探ります。

銅製の谷板金に漆喰の塊が落ちていました(; ﾟ ﾛﾟ)
この漆喰は谷に沿って配された瓦の膨らみ部を防いでいたものです。

大雨の時に谷樋を流れる雨量がどんどん多くなり、オーバーフローを起こした雨水が面戸から浸水したのだと特定できました。

現場調査時の記事➤水戸市で内縁側の天井に雨漏り！八つ谷漆喰の脱落が起因でした

それではここからは、実際の谷板金の工事の手順をお伝えいたします！

谷板金を交換する際には、まず緩衝する棟を一時的に解体する必要があります。

棟を撤去した後は、谷樋の周辺の谷瓦も同様に一旦取り外します。

谷瓦に隠れていたところに、銅板に穴が空いた箇所が複数見つかりました(>_<｡)

穴あき以外にも、流れが阻害され許容量を超えた雨水が、谷樋から溢れ出た痕跡もありました。

古い銅製の谷板金を綺麗に撤去しました！

取り外した谷板金の表側は緑青（銅が酸化することで生成される錆）に覆われていましたが、裏側は赤橙が多少残った銅板色をしています。
しかし黒ずんだ部分には亀裂が入り、やはりかなり傷んでいる状態でした。

以前はよく谷板金として用いられていた銅板ですが、昨今の非鉄金属の価格上昇により、高価な素材となってしまいました。

瓦との相性もよくないため、新しい谷板金として錆に強いガルバリウム鋼板を用意しました。
事前にサイズを綿密に測定し、工場ですでに加工が済んでいます(๑•̀ - •́)و

ガルバリウム鋼板を取り付ける前に、下地をしっかりと整えます。

二次防水機能を担う防水紙には、改質アスファルトルーフィングを選びました。
防水紙が健全な状態であれば、もし谷板金に穴が空いてしまっても、即雨漏りに繋がることはありません。

20年超の耐久性を持つ改質アスファルトルーフィングは、その点においてもとても優秀な防水紙です！

防水紙の上に加工したガルバリウム鋼板製谷板金を設置します。

事前に採寸した鋼板はぴったりと谷に納まりました。

谷瓦を葺き直し、谷板金に緩衝していた棟も積み直します。

漆喰は従来の石灰が主成分のものではなく、なんばん漆喰を使用しました。
※なんばん漆喰は壊れにくく防水性に優れ、現在では漆喰の主流と言える素材です※

より耐久性を高めるため、棟瓦も丈夫なステンレス製の針金で緊結しています。

雨漏りの原因となっていた谷樋を、ガルバリウム鋼板製谷板金に交換しました！

谷樋を再生するにあたり、今工事ではいくつか新規に取り入れたものがあります。

ガルバリウム鋼板製谷板金や改質アスファルトルーフィングに加え、もう一つ瓦内に雨水が入り込まない方法としてスポンジ状の谷シーラーを設けました。

谷板金と谷瓦の隙間には漆喰が詰められていましたが、年数が経つにつれてお施主様宅のように剥がれや脱落が起こってしまいます。

漆喰に代わり、横降りの雨もガードできる谷シーラーを谷板金の両側に貼り付けました。

EPDM発泡体と硬質ポリエチレン発泡体の2段になったシーラーは、瓦座の役目も果たし施工性の向上にも貢献している優れものなんですよ(˶ᵔ ᵕ ᵔ˶)

ガルバリウム鋼板製谷板金への交換工事が完了しました。

両サイドの谷瓦は埃や汚れを綺麗に落としてから、元の位置に戻して留め具でしっかり固定しましたが、以前と比べて谷樋がすっきりした印象になりましたね。

谷板金の施工中に、「実はもう一箇所雨漏りしている」とのご相談を受けました。
工事の合間に調べてみたところ、棟違いのからの漏水が原因だと明らかになりました。

棟が二つに分かれ段違いになっている様を「棟違い」と言い、通常の切妻屋根よりも複雑な形状です。
それ故に相互の屋根の取り合いや納め方によっては、雨漏りの原因となりやすいところです。

早速黒ずんでひび割れた古い漆喰を取り除き、なんばん漆喰を綺麗に詰め直しました。
緩衝部にもコーキング材をたっぷり充填したので、もう雨水が染み込むことはないでしょう。

屋根の上り下りをしている時に、ずっと気になっていた天窓。
せっかく材料を手にしているのだからと、ついでに天窓周りの傷んで痩せたコーキングも交換しました。

これで全ての工事が終了です！
雨漏りの心配がなくなり、今後は快適に暮らしていただけることと思います。
S様、この度も屋根工事をご用命いただき誠にありがとうございました(* ᴗ ᴗ)⁾⁾

お施主様とはご所有のテナントを修繕して以来のお付き合いですが、今年の秋は雨天が続いた影響で雨漏り修理や瓦工事が多く、お申し込みから着手するまで1ヶ月ほどお待たせしてしまいました。

インターネットで日々現場の記事を報告している当店は、毎月たくさんの方々よりお問い合わせをいただきますが、一度ご縁があったお客様とは別のお悩みで再度ご相談をお受けするケースが多いのです。

本当にありがたいことだと感謝の念を忘れず、皆様のお役に立てるようスタッフ一同精進してまいりますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします！

街の屋根やさん水戸店では、茨城県全域で無料診断を行っています。
屋根を始め住宅に関してお困りの方は、ぜひ一度ご活用下さいね<(_ _)>

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