今回は、日立市で雨漏りのご相談を受けた、セメント瓦を使用した屋根の調査報告です。
舞台は、一昨年に2回目のセメント瓦屋根の塗装を行った、日立市にある築30年のお住まいです。依頼主様は、生活雑貨量販店で屋根塗装のチラシを受け取った時、そろそろ時期かなぁと思い、塗装を決断されたとのことです。
一体何が原因で、しっかりしているセメント瓦屋根が雨漏りを始めたのでしょうか?
雨漏りの原因を想像しながらゆっくりご覧ください。
今回ご依頼を受けたお住まいは、一昨年に塗装されており美しい屋根そのものです。
実は塗装する以前から、ひどくはないもののポツポツと雨音を感じていたそうです。
「セメント瓦を塗装すれば直るかな」と考えられて手を入れたにもかかわらず、昨年の大雨の時に雨漏りが激しくなったとのことです。今では、少しの雨でも雨漏りするように・・・(;o;)
天井にも雨漏りのシミがくっきり現れています。
野地板に雨漏りの跡があるとともに、木材の腐食やカビも生じています。
これを放置しておくと、野地板の腐食がますます進んで、セメント瓦を支えられなくなることも・・・
雨漏りを感じたら、速やかに屋根の専門家に診てもらうことが何よりも大切です。
それにしても、屋根の塗装では直すことのできない雨漏りの原因がますます気になりますね。
次に、屋根に上りしっかり診てみました。
棟(屋根の一番高い部分)に、瓦と瓦の間に隙間が生じていました。ここの真下が雨漏り箇所でなかったとしても、この隙間から雨水が入り込んで、瓦の下を流れていくこともあります。
実際、瓦の下に雨が浸入した跡がありました。瓦はしっかりしていても、何が起こるか分からないものですね。
棟から4番目の瓦をめくってみました。
セメント瓦の下の防水紙(ルーフィング)が破れていました。その下には野地板も、はっきりと見えます。
これで雨漏りの原因がハッキリしました。
とりあえずは、原因が分かったことでひとまず安心です(^ ^)
瓦などの屋根材の下には、雨が浸入しないように防水紙(ルーフィング、防水シートともいう)が敷かれています。
防水紙がしっかりしていれば、屋根材の破損やズレにより雨水が入り込んでも雨漏りにはつながりません。
しかし、今回のお住まいでは、瓦と瓦の間に隙間があった上に、防水紙が劣化していたため雨漏りにつながりました。
関連記事▶雨漏りの最後の砦である防水紙(ルーフィング)について詳しく解説
セメント瓦が用いられていました。現在では、より安価でかつ軽く防水性に優れた他の材料の瓦が使用されておりほとんど見かけません。
セメント瓦屋根の塗装はそもそも要るの?と疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
「はい、必要です。」 いや、必ずやってください。
それは、セメント瓦の寿命は、一般的に40年程度といわれているものの、およそ10年に一度塗装することを前提としているからです。
例えば、釉薬瓦(陶器瓦)は、耐用年数が60年以上あります。それは、瓦の表面の釉薬により防水性が高められており、塗装なしでも長期間使用できます。
一方、セメント瓦は塗装により防水性を維持しています。その塗装が雨や紫外線により徐々に劣化することから、定期的な塗り直しをしているわけです。
セメント瓦を塗装なしで放置しておくと、防水機能が失われて瓦本体に水が浸入していきます。特に冬場になると、浸入した水分が凍って膨張することにより、瓦が割れる可能性もあります。
塗装は本当に大切ですね。(^.^)
もう一つ気をつけることがあります。それは、建物の材料ごとに寿命が異なるということです。
今回のお住まいは、屋根の塗装を2回行い、きちんとセメント瓦のメンテナンスをされていました。しかし、ここが落とし穴です。
屋根は、外側から屋根材、防水紙や漆喰、野地板で構成されており、「それぞれの寿命が違う!」ことに気をつけなければなりません。
雨漏りの原因は、防水紙が30年頑張り続けた結果、限界を迎えて破れていたことです。そのため、屋根の塗装だけでは、解決できませんでした。
より住まいを快適に使用するために、瓦よりも寿命の短い、防水紙や漆喰などの建材の定期的な交換をしましょう。
街の屋根やさんでは、防水紙だけ葺き替える工事も行います。もちろん、まだ使える瓦はそのままです。
また、屋根裏の野地板の腐食や傷みが心配な方は、10年に一度など、定期的な専門家による屋根の健康診断をおすすめします。
日立市エリアで沢山の屋根を修繕してきたプロだからこそ、屋根の健康状態をはじめ、防水紙の交換時期など、適切にアドバイスいたします。
関連記事▶セメント瓦のメンテナンスを詳しく解説
関連記事▶下地だけを交換する『瓦屋根葺き直し』
今回のセメント瓦屋根の雨漏りは、瓦のズレとルーフィングの傷みが原因でした。
セメント瓦を塗装することで、瓦そのものの防水性を維持することはできたものの、防水紙が劣化していたために雨漏りの解消はできませんでした。
だからこそ、屋根材をはじめ、内部の建材までしっかり診ることが大切です(╹◡╹)
とはいえ、日常生活の中で、雨漏りとか屋根の健康診断って誰に頼めばよいのか、わからないですよね。
『屋根にまつわるおやっ?』は、日立市でも沢山の実績を持つ【街の屋根やさん水戸店】にぜひ相談ください。
屋根を見続けてきたプロが、専門技術をベースに徹底した診断を行い、お客様に最善のご提案を差し上げます。
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