筑西市で屋根無料点検！危険な棟板金の釘浮きと屋根材の先端割れを確認
多少遠目から家を眺めた際、お客様は「屋根がボソボソしているように見える」と思われたそうです。
スレート屋根とのことですが、たしかに均一な平坦ではなく、不規則に浮いているようにも見えますね(；'-' )
対象の屋根は二階なので、伸縮性の長梯子を慎重に軒先に架けて調査開始です！
スレート屋根の場合、屋根業者が率先して確認するのはまず棟板金です。
スレート屋根や金属屋根に不可欠な棟板金は、屋根と屋根の面が合わさる山状の棟を覆って雨水の侵入を防ぎ、屋根材を固定する大切な役割を担っています。
なぜ率先して見るのかというと、屋根の高い位置に設置される棟板金は常に雨風に晒され、台風や強風の被害を受けやすいからなんです。
棟板金の下には、土台となる貫板が平行に2本配置されています。
一般的に用いられるのは杉などの木製で、留め具の釘が経年で緩み始めた箇所から漏水すると腐食するケースが多く、固定力が下がった結果、不具合の発生率が高くなるので注意が必要です。
木製の貫板は腐食だけではなく、経年とともに木痩せを起こし、さらに固定力が悪化していきます。
そうなると貫板に打ち込まれていた釘は、どんどん緩んで抜けてしまうのです(>_<｡)
大きく飛び出した釘は刺さったままの状態で、簡単に外れるほど手応えがありません。
釘自体も錆び付きがひどく、もらい錆びが棟板金にも移っていました。
錆の具合から、釘が抜けてからかなり時間が経っているようです。
ほとんどの釘が下地に効いていないため、突風のような強い風に吹き上げられると、飛散を招く可能性もありとても危険です。
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棟板金もさることながら、屋根材の傷みもかなり進行していました。
小口部分の先端が割れて剥がれた様子が、お客様にはボソボソしたように見えたのでしょう。
屋根材は当ブログでも度々取り上げている、ノンアスベストスレート材のパミールです。
関連記事➤屋根がニチハ「パミール」で今後のメンテナンスが心配な方へ
パミールは、ニチハ株式会社が製造・販売していた屋根材で、1996年～2008年にかけて生産されました。
2004年にアスベスト含有建材が全面禁止になる前に、先行する形で販売されましたが、長期使用の検証が不十分で強度が極端に低く、10年程度でボロボロになってしまい、現在も社会問題となっています。
スレート層がミルフィーユのように何層にも捲れて剥がれ落ちる層間剥離は、パミール特有の現象です。
2004年にアスベスト含有建材が全面禁止になる前に、先行する形で販売されましたが、長期使用の検証が不十分で強度が極端に低く、10年程度でボロボロになってしまい、現在も社会問題となっています。
スレート層がミルフィーユのように何層にも捲れて剥がれ落ちる層間剥離は、パミール特有の現象です。
一般的なスレートは塗膜を保護するために屋根塗装を行いますが、早期に劣化症状が現れるパミールは塗り替えが不可能です( 乂˙-˙ )
層をなして剥がれてボロボロになった屋根に塗料を塗っても、屋根の機能を回復させることはできず、なにより塗装前の洗浄で破損する危険性が高いからです。ではどのようなメンテナンスが最善なのでしょうか？
【屋根カバー】既存の屋根材をそのまま残し、新しい屋根を重ねて覆う工事。
【屋根葺き替え】既存の屋根を撤去して、新しい屋根に葺き替える工事。
寿命を延ばすことができないパミールは、必然的に屋根カバーもしくは屋根葺き替えの二択になります。
多数の釘が浮いた棟板金は、腐食していると思われる下地からの交換は必須です。その際は水に強く腐りにくい樹脂製の貫板を使用し、留め具も釘ではなく棟板金に適したステンレスビスに替えます。
今回棟板金のみを交換しても、屋根本体のメンテナンス時には、再び撤去することになります。総二階屋根なので、棟板金単体の工事でも足場を架けなければなりません。
別々に費用＋足場代をかけるよりも、一度で施工を行った方がトータルコストはお安くなりますね(˶ᵔ ᵕ ᵔ˶)
その点をご説明して、屋根カバーと屋根葺き替えの2パターンのお見積りを提出いたしました。
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