水戸市で穴があいた軒天を調査！雨水が回っているケラバの解体が必要
一見するとただの天井板に見える軒天ですが、実は建物の耐久性や快適性に関わる大切な部分なんです。
水戸市のお客様宅の軒天の材質は、ケイカル板（ケイ酸カルシウム板）という不燃性の素材が用いられています。等間隔で穴が設けられている有孔板は、通気性を高めて屋根裏に溜まる湿気を排出するためです。
その有孔板には、濃い色の雨染みが広範囲に拡がっていました。さらに近づいてみると…。
地上からでも目視で確認できた破損箇所の有孔板は腐食した状態で、かなり大きな穴があいています。
長期間にわたる漏水の影響で劣化が進み、ボロボロに崩れてしまったのでしょう( ;ㅿ; )
調査を行った日は風が強く晴天でしたが、穴の内部には湿気が残り、黒っぽいカビや藻に覆われ、屋根の下地材は部分的に剥がれていました。
破損箇所のちょうど真上の屋根の様子です。
モニエル瓦（乾式コンクリート瓦）という種類の屋根材で、1970年代から2000年代初頭にかけて広く使用されました。
特に「ニューシャプレ」や「オークリッジ」といったシリーズが、お洒落で洋風な印象になると人気でしたね。
しかし、モニエル瓦の生産はすでに終了しており、現在では修理や補修が必要なケースでもなかなか入手が難しい状況です。
粘土が主成分の和瓦とは違って、定期的な塗装を行って表面の防水性を保つ必要がありますが、築後30年ほど経っているので、全体的な劣化は否めません。
特に日光があたりにくい箇所は、防水力が失われた影響でカビが増殖していますが、瓦自体が割れたり、ずれているような箇所は見当たらないようです。
最初に確認した破損箇所から、外壁を挟んですぐ横のケラバ側の軒天も同様に穴があいていました。
住宅や建物で多く見られる切妻屋根の先端部は、「軒先」と「ケラバ」に分かれます。
雨樋が付いている方が軒先、傾斜のある三角形の方がケラバと覚えると分かりやすいかもしれませんね。
水戸市の住宅の軒天は、軒先とケラバが交わった部分が破損して、双方ともに雨水が侵入したことで腐食がかなり進行していました。
雨樋が付いている方が軒先、傾斜のある三角形の方がケラバと覚えると分かりやすいかもしれませんね。
水戸市の住宅の軒天は、軒先とケラバが交わった部分が破損して、双方ともに雨水が侵入したことで腐食がかなり進行していました。
こちらのケイカル板も剥がれてしまい、露わになった内側の木部も黒カビや藻が発生しています(ﾉд･｡)
穴があいていないところの軒天にも、黒っぽくくっきりとした雨染みがあります。
状況から、ケラバ部分から雨水が入り込んでいる可能性が高いと考えられました。
今回修理を行うにあたり、単に軒天を張り替えるだけでは、雨漏りの根本的な解決になりません。
✓ ケラバ瓦の解体・補修
✓ 雨漏りの原因を特定し、防水処理を実施
✓ ケラバ板金を交換
✓ 内部の腐食した木材を交換
✓ 新しい軒天材（ケイカル板を使用）を施工
調査結果をご報告するとともに、このような内容で修理のご提案をさせていただきました。
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