ひたちなか市 割れやすい屋根材はカバー前に優しくデッキブラシで洗浄
2025.11.20
茨城県の皆様こんにちは、街の屋根やさん水戸店です。以前、「屋根の一部が落下してきた！」というひたちなか市の調査記事をお届けしましたが、今回はその続きとして、屋根カバー工法に向けた洗浄から防水紙敷設までの作業工程をご紹介しますね。「カバー工法は屋根材を重ねるだけ」と思われがちですが…
日立市 カバー工事にチャコール色の断熱材一体型・高耐久金属屋根材を使用
「風が強く吹いた時に、二階から屋根の一部が落ちてきた」というご相談をいただき調査を行ったところ、屋根材が一枚抜けた箇所が見つかりました。
脱落以外にも、ひび割れや欠けなどが多数見つかり、応急処置ではなく全体的な修繕が必要な状態でした。
元々の屋根はコロニアル系のスぺリアルNEOで、アスベストが含有されていない屋根材への切り替わり時期に製造されたもので、耐久性が低い点が問題になっています。
塗装では症状が改善されないため、今回は新しい屋根を重ねて葺くカバー工法を行いました。
屋根カバー工事,屋根材(金属)
ビフォーアフター
工事基本情報
- 施工内容
- 屋根カバー工事,屋根材(金属)
- 施工期間
- 10日間
- 使用材料
- スーパーガルテクト（Sシェイドチャコール）・SGL鋼板（軒先・ケラバ・棟・壁際板金等）・タディスセルフ・換気棟・樹脂製垂木・樹脂製貫板
- 築年数
- 約20年
- 保証年数
- 塗膜保証15年・赤さび保証20年・穴あき保証25年・施工保証10年
- 工事費用
- 176万円（足場費用・急勾配割増含む）
- 建坪
- 107㎡
「強風で二階の屋根材が落ちてきた」ことが、ご相談のきっかけでした。
庭先で拝見した屋根材は、すっぽり抜けた状態で落下してきたようです。
お客様宅の屋根は6寸（31°）勾配で、傾斜が急な造りです。そのため風に煽られて勢いよく滑り落ちたらしく、ぶつかったと思われるベランダの手すりが大きくへこんでいました(｡•́_ก̀｡)
脱落以外にも、ひび割れや欠けた箇所が多数見つかった屋根は、スぺリアルNEOというスレートで、ノンアスベストへの移行期に製造されました。
切り替わり時期に製造されたノンアスベスト屋根材は、メーカーを問わず耐久性が低く、メンテナンスを行う際は、塗装ではなく屋根カバーもしくは葺き替えのどちらかになります。
こちらは築20年足らずで、屋根材以外に特に問題はなかったため、既存の屋根に新しい屋根を被せるカバー工法で修繕することになりました。
作業効率の向上と安全確保のための足場を架設した後、早速最初の作業となるスレート屋根の洗浄に入ります。
「なぜ綺麗にする必要があるの？」「どうしてデッキブラシで洗っているの？」という疑問にお答えする内容で、カバー工法前の洗浄過程は記事にまとめています。こちらをどうぞ～！
汚れを丁寧に洗い流され、十分に乾かした既存屋根に新しい防水紙（ルーフィング）を取り付けます。
ご用意した防水紙は、遅延粘着型のタディスセルフ。改質アスファルトルーフィングの中でも、カバー工法に使われることが多く、長期的な雨漏り対策として非常に信頼性の高い防水紙です。
通常の粘着タイプは、貼り付けた後に剥がすのは難しいのですが、こちらは遅延粘着型。
貼った直後は簡単に剥がせるので、直しや微調整ができる点が最大の特徴なんです。
「耐久性は大丈夫？」と心配になるかもしれませんが、数時間ほどで強固な粘着力を発揮してびくともしない状態になりますよ～((*^^)v
防水紙を敷いた後、いよいよスーパーガルテクトの施工に入ります。
まず着手するのは、軒先やケラバと言った屋根の端にあたる部分。
そして屋根面同士が接合する谷樋などの、雨漏りのリスクの高い箇所に水切り板金を取り付け、本体は軒先から上に向かって、一枚一枚重ねて取り付けていきます。
スーパーガルテクトは断熱材と一体型の構造を持っているので、屋根の端部で断熱材の切り口が露出しないように処理することが非常に重要です。
万が一端部から水が侵入してしまうと、内部の断熱材が水分を吸ってしまい、断熱効果の低下や腐食の原因になるので注意が必要なんです。
先に設置した軒先やケラバの形状に合わせ、端部の加工を行います。
採寸したところで屋根材を切断した後、加工しやすいように断熱材を取り除く部分に印を施します。
断熱材をカットしたところを、専用工具で折り曲げ加工し、各所の水切り板金の差込口に合わせて、緩衝する全ての屋根材を調整していきます。
棟は逆に立ち上げ加工を行い、土台の垂木に沿って屋根材がぴったり納まるように配置します。
高耐久の屋根材でも、施工の仕方如何では、せっかくの性能が十分に発揮できなことも…。
耐久性と見た目の仕上がりを左右する大切な部分は、特に屋根を熟知した職人が、ひとつひとつ丁寧に対応しているんですよ(๑' '๑)و✧
こちらの屋根には元々換気棟があり、同じ3箇所に取り付けました。
下地となる樹脂製貫板を配し、防止紙に切り込みを入れて、屋根裏との通気を確保します。貫板に固定した捨て水切り用の板金は、立ち上がりを設けているので、雨水が内部に入り込む心配はありませんよ。
通気専用の部材はシンプルなデザインが多く、外観もすっきりしてるので、目立つことはないと思います。
断熱性の高い屋根材を使った場合は、屋根内部の通気を確保することができるので、特に有効的と言えるでしょう(*•̀ᴗ•́*)
今回は北面の屋根に雪止めを取り付けました。
雪止めとは、屋根の上に積もった雪が一気に滑り落ちるのを防ぐための金具です。
特に勾配のある金属屋根やスレート屋根では、積雪があるとまとまった雪が滑落してしまい、下にいる人や車、植木などを傷つけてしまう恐れがあります。
最近では関東地方のようにたまに雪が降る地域でも、安全対策として設置されることが増えています。
これで、高耐久金属屋根のスーパーガルテクトによるカバー工法が完了です！
今までの茶色系の屋根から、深みのあるチャコールグレーに変わり、お家のイメージが一新されましたね。
黒に近い濃いグレーは人気のお色で、光の当たり方によって落ち着いたマットな雰囲気にも、ほんのり艶感のある上品な印象にも見えます。スタイリッシュでモダンな住宅はもちろん、和風の家にも合わせやすく、外壁の色を選ばない万能カラーですね。
お客様も「とても綺麗になって満足です！」と喜んでくださいました。
S様、この度は当店に屋根工事のご用命をいただき誠にありがとうございました。
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